大きな花じゃなく

100303

いつか花開くことでしょう。
静かに、さりげなく、
美しく咲くでしょう。

何かにこころを奪われていたら
見逃してしまうような小さな花は
人から気付かれることなく
そっと開くんだろうね。

きっと、
そういうことなんだろうね。

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正義の仮面

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人は、
少し弱い人が好きな癖に、
それでも人は、強きを求める。
でも、それが強すぎたとき
人は恐怖を感じ、
弱さを見せつけるかの如く
数の力で「強さ」を攻撃する。

私にとって
2月はとても大切な月。
その、大切な月に
数の暴力を見せつけられて
気味が悪いよ。
正義の仮面を被った
表情のない人たちを見るのは
もう、うんざりだよ。

春がそこまでやってきてるから
仕方がないことだけど。
春の振りをしていたものたちの
幕は下りはじめている。
だけど、見苦しいから
もう止めて欲しいな。
無理なお願いなのかな。

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じゃあね、バイバイ

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あなたは「手放しなさい」と
皆にしつこく言うけれど。

 全部手放して、
 私のことばだけを聞きなさい。
 私の方だけ見ていなさい。
 ほら、ワクワクするでしょ?
 ほら、幸せが引き寄せられてくるよ。

そう、あなたは言うけれど
たとえ全部手放したとしても、
「私だけは手放しちゃだめ」と
あなたは言うんだよね。

空っぽになったわたしを
あなたで一杯にするのはイヤだから、
あなたのために
わたしを明け渡すのはイヤだから、
わたしはあなたを手放したよ。
もう、ずっとずっと前に手放したんだよ。
だからもう一度言うね。

じゃあね、バイバイ。

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すべて忘れてしまうね

100125

・・・ * ・・・ * ・・・ * ・・・ * ・・・ * ・・・

つまりこういうこと。
風景や歴史や世界のほうが
ぼくらよりずっと忘れっぽいということ。
百年後のこの場所には
君もぼくももういない。
ぼくたちは世界に忘れ去られているんだ。
それって納得できる?

岡崎京子
「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」
より

・・・ * ・・・ * ・・・ * ・・・ * ・・・ * ・・・

歴史の上に名を刻んだところで
例えば、数千年もすれば
それらは「神話」の類となるのかな。

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終わりの鐘、始まりの鐘

100119

始まりの鐘が
終わりの鐘に変わるよ。
それと同時に
終わりの鐘が始まりの鐘に変わる。
もうすぐ、
清々しいほどの音色で
新しい始まりを知らせてくれるよ。
春が来たと、花々が囁き
春が来たと、虫たちが踊り
春が来たと、世界が知るときがくるよ。

今はまだ
少し耳障りな音が多いけど、
それは、ただの空騒ぎだからさ。
そう、ただの空騒ぎなんだよ。
空っぽで何もないんだよ。
何もないものに心を奪われてちゃ
春の訪れを見逃すよ。

ほら、もうそこまで来てるんだよ。
私たちの春が、ようやく。
だから、最後の空騒ぎに
付き合ってる暇なんてないんだ。
目くらましの空騒ぎなんて
笑ってみていればいいんだよ。

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まるで、カナリアのよう

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食べ物や肌に触れる物に対し
とても敏感で、
すぐに反応が出てしまう。
大好きなココナッツサブレは
食べ過ぎると必ずお腹を壊すし、
肉を食べると口内炎ができる。
笑っちゃうほど体が嘘をつかない。
添加物が多ければ多いほど
素早く反応が出て長引くので、
いつも原材料名と睨めっこして
買うようにしている。

肌に触れるものも
これまた笑ってしまうほど早い。
以前、ヘアワックスを付けたら
数十分後、お腹がゴロゴロし始めた。
調べてみると、使われていた
「ある成分」の副作用として
「下痢」をすることがあるという。
髪に付けたものが首筋等から体内に
入り込んだということ。
全くやっかいな体だ。

着る物にも敏感で、
アクリル製品が特に酷い。
面白いことに同じアクリル製品でも
反応がそれぞれ違うことがある。
夫が持っていた毛布は
近寄るとくしゃみが止まらなくなる。
何度洗濯しても、
どんなに天日に干しても
その威力は弱まることはなかった。
また、とあるパジャマと毛布は
全身から水分を奪い取ってしまう。
皮膚は極度の乾燥により
カサカサかゆみ肌へと変貌を遂げる。

この、敏感すぎる体質の私を
「リトマス試験紙のような人だ」と
笑う友人もいれば、
「まるで毒ガス検知させられる
 炭坑のカナリアのようだ」という人も。

たまに、
「そんなに敏感だと大変でしょう」と
気の毒に思われることがあるんだけど
私はというと、敏感に反応する体を
結構楽しんでいる。

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手に入れた冬の眠り

100116

夜の寒さに、夫はフワフワの毛布と
少し重い布団を掛けて寝ている。
私は、その素材に加えて
重みに耐えることができない。
お店で売られている、フワフワで
肌触りの良いアクリル毛布を触り
軽そうだし…と
意を決して使ってみたものの、
我が家の猫もそれをいやがる始末。

そこで、これまで長年愛用し
へたってきた羊毛布団から
羽毛布団に替えてみた。
軽いしとっても暖かい。
そして何よりも、
夜中に幾度となく
出たり入ったりを繰り返す猫が
大人しく寝てくれるようになった。

前は、私がどんなにそぉーっと
寝返りをうったって
その度に猫は布団の外に出て
またすぐに潜り込んでくる。
厄介なのは、必ず私が
少しだけ布団を持ち上げてやらないと
入ってこないことだ。

わざと知らんぷりしていても
ありとあらゆる手段で
私を従わせる猫。お陰で、
冬はいつも寝不足気味だったのに
今は、私が寝返りをうっても
猫は何事もなかったように寝ている。
無意味な出入りもほとんどない。
これまでの冬が嘘のよう。

快適な冬の眠りを手に入れた私が
どんなに力説しても
夫は「フワフワ」と「重み」を
手放すことはできないという。
ある意味、安上がりで助かるけどね。

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花が眺める風景

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子どもの頃から
目にすることが多かった水仙の花。
何だか地味だし、我が家の庭には
植える気もなかった花だけど、
あるとき、
重機で粉々にされそうになっていた球根を
持ち帰ることになった。
あれから2年経ち、今年は多くの花を
咲かせてくれた。

この双海の水仙たちに比べたら
背も低いし、花もまばらだけど
凜とした姿は同じ。
ただ、この花たちのように
海を眺めることはないけれど。

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きっと、ぜんぶが。

091231

きっと、良くなるよ。
何の証拠もないけれど、
きっと、良くなっていくよ。

だから、
何かに夢中になりながら、
ちょっとだけ悩みながら、
小さな悲しみも抱えたまま、
そのときがくるのを待とうね。

きっと、ぜんぶが
良くなるはずだから。

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家のネコじゃない

091128

ジークの家族が見つかったかもしれない!と
わかった夜。
嬉しさと淋しさを味わいながら朝を迎えた。
さっそく、確認に来てくれた夫の友人は
ジークを見るなり

「家のネコじゃなかった…」と言った。

前足が不自由で、
歯が一本折れていて
とても大きなネコで、
尻尾が中途半端に短い茶虎のネコ。
でも、友人の家のネコは
白い毛がなかったのだそう。

すごく残念だけど、少しホッとしたような。
私たちの心の内を知らないまま
ジークは相変わらずのんびり過ごす。
友人宅のネコも、
どこかでジークのように
のんびり過ごしているといいな。

ジークは、左の前足は力が入らず
踏ん張ることができないので、
右脇腹の毛繕いをするときは
こんな風に何かに寄りかかる。
上手くいかないときもあって、
脇腹を舐めようとしては
ゴロンとひっくり返ってしまうことも。
今日はいいポジションを取れたみたい。
道行く人が、その仕草を見て
微笑んでいる。
穏やかな、午後の風景。

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